メガネやコンタクトレンズから解放されたいと願う人は多いでしょう。そんな悩みを解決する手段として注目されているのがICL手術です。近年では、その安全性と効果の高さから、多くの有名人もICL手術を受けています。芸能人の体験談のご紹介から、ICLのメリットデメリット、レーシック手術との違い、費用、手術の流れまで解説します。
ICL手術を受けた芸能人たちの体験談
SNS等でICLを受けた報告をされている芸能人たちを紹介します。術前の不安や術後の感想がリアルに伝わり、ICL手術を考えている方、ICL手術を初めて知る方の参考になります。
松丸亮吾さん(謎解きクリエーター)
「目の手術、無事に終了しました!!」と報告されました。「ICL(コンタクトを目に入れる手術)をしたんだけど 両目0・1未満だった視力が、両目2・0になった! 医療ってすげえ!!手術は30分で終わったし僕は痛み感じなかった!」と感激をつづり、「でも1週間は目赤いので、テレビで見てもびっくりしないでね」とツイート。その後、また、「ICLは勧められてするものでもなく、自分でメリットデメリットを考えて選択して欲しい」と話した。
指原莉乃さん
「ICL」という手術をしました!朝起きた瞬間から目が見えて、朝甘えてくる飼い猫の姿を見たときに泣きそうになりました😢それだけでやってよかったと😭あとはドライアイ、ひどい充血が全くなくなった!コンタクトがあってなかったからなんだなあと
きゃりーぱみゅぱみゅさん
先日ICLを受けました。 視力も悪くて乱視も酷くてずっとずっと悩んでいたんだけど、手術を受けて次の日から両目が2.0に…!色鮮やかでなにより朝起きてすぐ見えて感動してる、、時間が経てばまたカラコンも付けれるみたいで嬉しい〜♡
ダレノガレ明美さん
ICLやりました✨まだ終わったばかりで目赤いけど。 すごいよ! 見える見える見える。 今検査したら 0.1の近視が左目2.0 右目1.5に! 明日には両目2.0になるみたい! 痛みはなかったよ!違和感だけ! 8分くらいで終わったしね!
佐野ひなこさん
ICLしてきた! めちゃめちゃ怖かったけど終わるの早すぎて嬉しい。点眼頑張ります〜
長濱ねるさん
Instagramで「先日ICLの手術をうけてきました」と報告。「見違えるほど世界が変わりましたよ……」「ICL経験者に1秒でも早くやった方がいいって言われてたのは本当だった」と報告。「手術はあっという間でしたが、普通にめちゃくちゃ怖かったのともちろんリスクがあるので、検討中の方は慎重にね」と注意喚呼もともに綴った。術前の生活では、めがねやコンタクトレンズを着用していたが、「まばたきしたらコンタクト取れる、冬」と、めがねにコンタクトレンズが付着した写真などもアップし、悩まされていた様子とともに「個人的には大満足でした」と喜びを表した。
小山慶一郎さん
ICL(眼内コンタクトレンズ)の手術をしました。翌日も検査でクリニックへ🏥
視力検査の結果は‼️両目2.0👀なんじゃこの世界は✨✨✨
上記以外にも、桐谷美玲さん、厚切りジェイソンさんなど、多くの有名人がICL手術を受けています。
芸能人の体験談から読み取れるICL手術のメリットとは?
ご紹介した有名人の体験談から読み取れるICL手術のメリット3点を紹介します。
- 視力回復による生活の質向上:
朝起きてすぐクリアに見える、世界が鮮やかに見えるなど、視力回復によって日常生活が快適になったという声が多数見られる。 - コンタクトレンズやメガネの煩わしさからの解放:
長年コンタクトレンズやメガネに悩んでいた人がICL手術によって解放された喜びが伝わってくる。 - 精神的な安心感:
視力回復によって不安やストレスから解放され、精神的な安定を得られた。
ICL(眼内コンタクトレンズ)とは?
ICL(眼内コンタクトレンズ、正式名称:Implantable Contact Lens)は、ソフトコンタクトレンズに似たコラマーというHEMAとコラーゲンの共重合体で作られた素材を使用した眼内レンズです。この素材は、有害な紫外線をカットする機能も備えています。
ICLは長期間の使用が可能ですが、必要に応じて取り外すことも可能です。近視や乱視の強い方にも適用できます。ICLは、メガネやコンタクトレンズの煩わしさを軽減し、視力矯正を希望する方に向けた選択肢の一つです。
ICLの鮮やかな見え方
角膜を削らずに眼内レンズを用いて近視を矯正する方法です。この方法は、術後の見え方に影響を与える“収差”を抑えることが期待されます。その結果、従来の視力矯正法とは異なる視界を提供することが目指されています。
芸能人が受けたICL(眼内コンタクトレンズ)手術とは?
ICL手術とは、目の中に小さな無色透明の素材のレンズをインプラント(挿入)することにより屈折異常(近視・遠視・乱視)を矯正する視力矯正手術です。インプランタブルコンタクトレンズを略してICL治療と呼んだり、フェイキックIOL(有水晶体眼内レンズ)治療と呼ばれることもあります。
レンズは黒目(虹彩)の後ろ側と水晶体の前面の間に固定されるため、外からは見えません。
手術では、点眼麻酔を使用し、角膜を約3mm切開してレンズを挿入します。ICLは虹彩と水晶体の間に固定されます。角膜を削らないため、レーシックが不向きな強度近視や角膜が薄い方にも適応できます。片目約15分で終了する日帰り手術で、術後の視力回復が比較的早いとされています。多くの人は数日から1週間で視力が安定することが期待されます。
ICL(眼内コンタクトレンズ)のメリット・デメリットについて
ICL手術は安全性の高い手術として確立されていますが、合併症のリスクもゼロではありません。ICL手術を検討する際には、メリットだけでなくデメリットやリスクも理解した上で、医師に相談することが大切です。
ICL(眼内コンタクトレンズ)手術のメリット
ICL手術のメリットは以下の点が挙げられます。
- メガネやコンタクトレンズからの解放
ICL手術では、眼内にレンズを挿入することで、メガネやコンタクトレンズの使用が不要になることが期待されます。これにより、外泊や旅行、スポーツ、災害時にメガネやレンズを紛失する心配が軽減されます。
- 強度の近視や乱視、遠視にも対応
日本眼科学会の屈折矯正手術ガイドラインによると、レーシックは10Dまでとされています。一方、ICLは幅広い度数に対応したレンズを眼球内にインプラントするため、強度の近視や乱視、遠視の矯正が期待できます。ICLのレンズ度数範囲は、遠視~近視が+6.0D~-18.0D、乱視が0.5D~6.0Dで、コンタクトレンズよりも広範囲に対応しているため、多くの人に適用できる可能性があります。
- 日帰り手術で仕事も早期復帰可能
ICL手術は入院不要の日帰り手術です。手術当日は視界がかすんで見えにくいことがありますが、翌日には視界が改善されることが期待されます。デスクワークなど事務系の仕事をしている方は、術後翌々日から仕事に復帰できる場合があります。
- 高い矯正精度と長期の安定視力
ICLはソフトコンタクトレンズと同等の高精度レンズを使用しており、視力の戻り現象が少ないとされています。これにより、長期間にわたり質の高い視力が安定すると期待されています。
- 術後の合併症や夜間の見にくさから解放
手術時の角膜の切開幅は約3ミリと小さく、ドライアイなどの術後合併症のリスクを軽減することが期待されます。レーシックで報告されている高次収差(角膜表面の歪み)によるハロー(光のにじみ)やグレア(眩しさ)などの夜間の見えにくさは、ICLでは少ないとされています。また、新しいレンズEVO+により、これらの現象がさらに軽減されることが期待されています。
個人差はありますが、早い方では翌日、多くの方が術後数日から1週間程度で視力が回復すると期待されています。
- 適応範囲が広い
ICL手術は、レーシック手術では適応とならなかった強度近視の方(-6.0D以上)、角膜が薄い方、軽度円錐角膜の方も受けることができます。ICLの適応範囲は、国内承認範囲で-3.0Dから-18.0Dとされています。ただし、-15.0Dを超える強度近視の場合は、慎重に適応を判断する必要があります。
- 可逆性の高い手術
基本的には、術後レンズは特別な理由がない限り長期間使用可能です。眼内に入れたままになりますが、白内障手術を受ける際や他の目の病気が見つかった際には摘出が可能です。多くの場合、元の目の状態(手術前の眼鏡やコンタクトレンズによる矯正)に戻すことが期待されます。そのため、ICLの手術を受けることによって、その後の目に対する治療の選択肢が狭まることは少ないと言えます。ICL手術は可逆性の高い手術であり、この点がレーシック手術とは異なります。
- 術後視力が長期的に良好
レーシック手術は、一定の割合で近視の戻りが起こることがあります。近視の戻りとは、術後年数が経過すると近視の状態が戻ることです。これは角膜を削ることで角膜の強度が落ち、眼圧によって角膜が変形するためとされています。ICL手術では、レーシック手術と異なり角膜形状変化を引き起こさないため、術後の裸眼視力が安定していると報告されています。そのため、長期間にわたり、良好な視力を維持することが期待されます。
- お手入れ不要
目の中のレンズは、くもったり汚れたりすることがないため、日々のお手入れやメンテナンスは不要です。目の中でゴロつきを感じることもほとんどありません。治療後に必要が生じた場合は、レンズを取り出して元の状態に戻すことが可能です。
ICL(眼内コンタクトレンズ)手術のデメリット
ICL手術のデメリットは以下の点が挙げられます。
- 治療費が高額である
ICL手術は保険適用外の自由診療であり、全額自己負担となります。手術費用には、医師の技術料やレンズ費用に加え、術後の検診費用や保証が含まれている場合もあります。そのため、事前に詳細を確認することが重要です。医療機関によって費用や保証期間が異なるため、これも事前に確認することが必要です。
- 手術までの待機期間がある
ICL手術は、患者それぞれの目に合わせたレンズを発注するため、手術までに時間がかかることがあります。国内に在庫がある場合は2週間から1ヶ月程度、海外にしか在庫がない場合は2ヶ月から4ヶ月程度かかることがあります。
- ハロー・グレアの可能性
ハロー・グレアとは、夜間や暗い場所で強い光を見たときに、光がギラギラと眩しく見えたり、ぼやけて見える症状です。ICL手術後、数日間は特にこれらの症状を感じることがありますが、ほとんどの場合、術後数ヶ月で解消されることが期待されます。ただし、老眼用ICLは通常のICLとレンズの構造が異なるため、ハロー・グレアが強くなる可能性があります。
- ICL手術後の追加治療の必要性
ICL手術後、まれに追加治療が必要となることがあります。具体的には、レンズの度数やサイズが合わない場合にレンズの入れ替えが必要となることがあります。また、乱視付きのICLの場合、手術後にレンズの乱視軸を再調整する必要が生じることがあります。
ICL手術は眼球内で行われる内眼手術であるため、手術に伴うリスクがあります。具体的には、眼内炎などの感染症のリスクが含まれます。
レーシック手術との比較
ICL手術とレーシック手術の主な違いは、角膜の扱い方です。レーシック手術は、レーザーを使って角膜を削り、屈折異常を矯正する手術です。一方、ICL手術は、角膜を削らずに眼内にレンズを挿入することで視力を矯正する手術です。ICL手術は、レーシック手術に比べて、以下の点が優れているとされています。
- 近視の戻りが少ない
レーシック手術では、術後に近視が戻る可能性がありますが、ICL手術では、角膜を削らないため、近視の戻りが少ないとされています。
- 見え方の質が高い
レーシック手術では、角膜を削ることでコントラスト感度が低下することがありますが、ICL手術では、角膜を削らないため、コントラスト感度の低下が起こりにくく、よりクリアな視界が期待されます。
- ドライアイになりにくい
レーシック手術では、角膜を削ることでドライアイになる可能性がありますが、ICL手術では、角膜を削らないため、ドライアイになりにくいとされています。
- 可逆性が高い
ICL手術は、レンズを取り外すことで元の状態に戻すことが可能です。一方、レーシック手術は、一度角膜を削ってしまうと元に戻すことはできません。
- 費用が高額である
iCL手術は、レーシック手術よりも費用が高額になる傾向があります。医療機関によって費用に含まれるものが異なるため、事前に確認することが重要です。
ICL手術は、公的医療保険の対象外となる自由診療であり、費用は全額自己負担となります。ただし、確定申告を行う際に医療費控除の対象となる場合があります。医療費控除を受けるには、一定の条件を満たしている必要があるため、医療機関や税務署に確認が必要です。
項目 | ICL(眼内コンタクトレンズ) | レーシック |
---|---|---|
視力の安定性 | 長期にわたり安定した視力を提供 | 長期的に安定だが、稀に視力が戻る場合がある |
見え方の違い | 鮮明でクリアな視界、夜間のハローやグレアが少ない | 視界はクリアだが、夜間のハローやグレアが出ることがある |
手術方法 | 眼内にレンズを挿入する | 角膜を削る |
ドライアイ | ドライアイになりにくい | ドライアイになる可能性がある |
適応範囲の差 | 幅広い度数に対応可能 | 近視や乱視に対応、度数には制限がある |
費用 | 約40万〜60万 | 約20万〜45万 |
元に戻せるか | レンズの取り外しが可能 | 角膜を削るため元に戻せない |
老眼への対応 | 老眼への直接対応はないが、他の治療法と併用可能 | 老眼への直接対応はないが、モノビジョンなどの方法がある |
コンタクトレンズとの比較
毎月のコンタクトレンズの費用を6,000円と仮定すると、10年以上使用するとICL手術の費用を上回ることがあります。特に1DAYタイプのコンタクトレンズは、年間で数万円の費用がかかり、検査費用なども含めると長期間では非常に高額になる可能性があります。
一方、ICL治療は基本的に一度の手術で済み、レンズ交換の必要がありません。そのため、長期的に見るとICL手術の方が費用を抑えることができる場合があります。さらに、裸眼で生活できるという利便性を考慮すると、ICL手術の費用対効果は非常に高いと言えます。
ICL(眼内コンタクトレンズ)はこんな人におすすめ
- 強度の乱視、近視の方
近視度数が-6D以上の方に適しています。
- レーシック手術が適応外だった方
角膜が薄くレーシック手術ができない方や、強度近視のためレーシック手術が適応外だった方にもICL手術が適用されることがあります。
- 角膜が薄く削れない方
レーシック手術のように角膜を削る必要がないため、角膜が薄い方でも手術が可能です。
- よりクリアで安定した視界を手に入れたい方
ICL手術は、角膜を削らないため、よりクリアで安定した視界を得られる可能性があります。
- コンタクトレンズがつけられない方
ドライアイやアレルギー性結膜炎などでコンタクトレンズの装用が困難な方に適しています。
ICL手術が受けられない方
ICL手術は、近視、遠視、乱視を矯正する手術ですが、以下のような方は手術を受けることができません。これらの条件に該当する方は、ICL手術によって症状が悪化したり、合併症のリスクが高まったりする可能性があるためです。
- 活動性の外眼部炎症のある方
- ぶどう膜炎や強膜炎に伴う活動性の内眼部炎症のある方
- 白内障(核性近視)のある方
- 重症の糖尿病や重症のアトピー性疾患など、創傷治癒に影響を与える可能性の高い全身性あるいは免疫不全疾患のある方
- 妊娠中または授乳中の方
- 進行性円錐角膜のある方
- 浅前房および角膜内皮障害のある方
上記以外にも、眼の状態や体質によってICL手術が適さない場合があります。例えば、眼球が小さくレンズを入れるスペースが狭い方や、糖尿病などの基礎疾患を患っている方は、手術が難しいことがあります。
ICL手術を受けるかどうかは、最終的には医師の判断となります。手術を検討されている方は、必ず眼科医の診察を受けてください。
手術の流れ
- 事前準備
- 検査
詳細な目の検査を行い、ICL手術が適しているかを確認します。これには視力検査、角膜の厚さ測定、目の健康状態のチェックが含まれます。 - 手術前のケア
抗菌点眼薬が処方され、感染予防のために使用されます。
- 検査
- 局所麻酔
- 手術中の痛みを軽減するために、目に局所麻酔薬を点眼します。これにより、患者は手術中に痛みを感じることなく快適に過ごせます。
- 小さな切開の作成
- 角膜に小さな切開を行います。この切開は非常に小さく、自己修復が可能なサイズです。
- ICLレンズの挿入
- 折りたたまれた状態のICLレンズを切開部から挿入します。特殊なインジェクターを用いて目の中に挿入され、虹彩の後ろ、自然の水晶体の前に位置するように配置されます。
- レンズが目の中で広がり、適切な位置に固定されます。
- 切開部の閉鎖
- 切開部は自己閉鎖するため、縫合が不要です。ただし、必要に応じて追加の処置が行われることもあります。
- 術後ケア
- 手術後、目の保護シールドが装着されます。また、抗生物質と抗炎症薬の点眼薬が処方され、感染予防と炎症の軽減が図られます。
- 数日間の休養が推奨され、定期的なフォローアップ検診が行われます。
まとめ
芸能児の方々が数多く受けられたICL手術は、視力回復の有効な選択肢の一つですが、メリットだけでなくリスクも伴います。手術を受けるかどうかは、医師とよく相談し、自身の目の状態やライフスタイルなどを考慮して慎重に決断する必要があります。
医師との相談では、以下の点を確認しましょう。
- 自身の目の状態がICL手術に適しているか
- ICL手術のリスクとメリット
- 費用や支払い方法
- 術後の生活の注意点
これらの情報を十分に理解した上で、最終的な決断を下すことが大切です。